あひる戦法について | きのあ将棋
追加資料 2016/06/27:あひる戦法についての結論 にて、
「当サイトのアヒルが使うあひる戦法」もあひる戦法の一種だと結論を出すことにしました。
念のため本資料も記録として、ここに残したままにすることとします。
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当サイトにて公開している「あひるがあがあじごく」というキャラクタの戦法が
あひる戦法でない可能性が高いと思えることについての報告資料です。
ある巨大掲示板にて、あひる戦法が間違っているのではと言う指摘が気になったので調査しました。
(少し古い記述でしたが、将棋板読むことはあまりなかったので見過ごしてた。)
将棋の戦法自体には具体的な定義があるものばかりではないですし、直接問合せあったわけでなく
自問自答、感覚重視の内容はご容赦ください。
調査のまとめ
「あひるがあがあじごく」というキャラクタは、
下記の「パターンA」の駒組みになりやすい定跡データを採用してます。
「パターンA」「パターンB」ともに、あひる戦法と考えていましたが
「パターンB」のみ、あひる戦法である可能性が高いことが確認されました。
(説明用なので、王金銀のみ、初期位置から移動している図です)
将棋戦法ガイドブックのアヒルのページ
将棋連盟の資料担当者様に問い合わせましたところ
「パターンA」「パターンB」のどちらが「あひる戦法」か、もしくは両方とも「あひる戦法」かを質問しました。
どちらのパターンが「あひる戦法」かの回答のかわりに、資料をいただきました。
(掲載許可済み。原本はpdfでしたが、公開のため画像ファイルに変更。)
いくつかの将棋サイトのアヒルの棋譜
現在「パターンB」の棋譜ばかり確認されました。
将棋連盟に確認後に、再度確認したがやはり同感でした。
「パターンA」の定跡データにした理由
・以前「あひるがあがあじごく」の定跡データ作成時に「パターンA」「パターンB」の両方を見た記憶があるのですが、
せっかくマイナーな戦法をつかうのだからより少ないケースに思えた「パターンA」を使いたかったから。
・「パターンA」のほうが、個人的に、あひるの足に見えたから。
・「パターンA」のほうが、戦術的に待ちの姿勢にならなく、発展性があるように思えたから。
(組み上がりが早く、銀を繰り出しやすくその影響のから桂もハネやすく思える。)
(悪いところは、王が薄いところと、1八、8八の地点が弱い。)
「パターンB」がアヒルである可能性が高い理由
・「将棋戦法ガイドブック」の資料の局面が「パターンB」に近いと考えた理由から。
(将棋連盟の見解が絶対ではないですが、大きな目安になると思える。)
・いくつかのサイトのあひる戦法の局面や、棋譜の局面が「パターンB」に近いと考えた理由から。
形の類似している理由として、あひる戦法は奇襲戦法というより変態戦法で、力将棋になりやすく
飛車、角、桂、香、歩は攻めのバリエーションのといえるけど、
囲いを意味する王金銀が「パターンB」に近いことの意味は大きい気がします。
「あひるがあがあじごく」について
今から(2012/11/22)、たぶん10年以上前に、
対人将棋サイトであひる戦法をみて、印象にのこり後で自分の将棋ソフトにも面白いかもと思いました。
あひる戦法が印象に残ったのはその名前からで、
子供のころに、よく遊んだ神社の物置の中の天井裏に「あひるがあがあじごく」という古ぼけた落書きがあったからです。
数年後??に
序盤の研究後、私とコンピュータなどとの対局棋譜を元にあひる定跡データを作成しました。
これを使うキャラクタの名前を「あひるがあがあじごく」としました。
「あひる戦法」についての問合せのやり取りの抜粋
将棋連盟 資料担当様への問合せの抜粋です。
1. 質問
以下、やり取りをしましたメールの要点を抜粋しました。
(略) 「あひる戦法」についての質問があります。 メールの下記に「パターンA」「パターンB」を記述しましたが、 いずれが適切かを将棋連盟様のご見解がございましたらご教示いただけますでしょうか。 ・1.「パターンA」のみ、あひる戦法のケースといえる。 ・2.「パターンB」のみ、あひる戦法のケースといえる。 ・3.「パターンA」「パターンB」のともに、あひる戦法のケースといえる。 ・4.「パターンA」「パターンB」のともに、あひる戦法のケースとはいえない。 ※過去に、ミレニアムなど戦法の名称でもめたことを、いくつか拝見したこともありますので ケースのどれに当たるか答えにくいとのことでしたらその旨でもかまいません。 (略) ------------------------------------------------------ パターンA ------------------------------------------------------ 上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七 | ・ ・ 銀 ・ 玉 ・ 銀 ・ ・|八 | 香 桂 ・ 金 ・ 金 ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 下手の持駒:なし 手数=0 まで ------------------------------------------------------ パターンB ------------------------------------------------------ 上手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七 | ・ ・ ・ 銀 玉 銀 ・ ・ ・|八 | 香 桂 金 ・ ・ ・ 金 桂 香|九 +---------------------------+ 下手の持駒:なし 手数=0 まで (略)
2. 回答
(略) 「あひる」戦法については、以前「将棋世界」の付録で 紹介しています。 添付いたしますので、ご覧いただければと存じます。 (略)
3. 質問
(略) 今回、やり取りいただいたメールや、添付いただいたpdfを 当将棋サイトにて説明のために公開をしてもよろしいでしょうか。 (略)
4. 回答
(略) 特に問題ございません。 (略)
お忙しい中、お時間をいただきましたこと、
資料と掲載許可をいただきましたこと、あらためてお礼を申し上げます。
その他
本資料の転載は出典元さえ明らかなら許可は不要です。
「将棋戦法ガイドブック」「メールやりとり」の二次配布の許可は確認していないのでこちらは控えてください。
↑日本語がおかしかったので、修正。
ただし「将棋戦法ガイドブック」「メールやりとり」については、
サイト上での公開許可はいただいていますが、念のため転載は控えてください。
資料の履歴
2012/11/22 :作成、公開 ...web公開のために資料化。
2012/11/28 :修正 ...文言の不備を修正。
2015/07/31 :サイト全般のデザイン調整を受けた微修正。
2016/06/27 :追加調査を受けて結論が出たので、ページ上部に資料リンクとその旨の案内を追記。